金銭の管理と購入
契約は自由にできるかわりに、いったん契約するとその内容を守らなければいけません。一度「買います」、「売ります」と約束したら、契約が成立し、権利と義務が発生します。
いつもの買い物も「契約」です。
「買います」と口に出して言わなくても、文房具やお菓子を買うときのように、商品をレジに持っていくことが「買います」の意思表示(=契約の申込み)になります。
契約書がなく、口約束でも契約は成立するのに、なぜ契約書を作るのでしょうか?契約書は、法律で決まっている場合や、高額な商品を買うときに作成されます。
口約束では、後で「言った」「言わない」のトラブルになりやすいので、約束の内容を書いた書類を作り、書類にサインをしたり、印鑑を押して、合意したことをきちんと証拠として残すためです。
契約は、自分の都合で勝手にやめられません。
- 気が変わったなど、一方的な理由で契約をやめることはできません。
- やめるときは、相手と話し合って合意することが基本です。
- 自分がやめたつもりでも、相手が了承しなければ契約は続いています。
- そのままにしておくと、損害賠償や違約金を請求されることがあります。
契約前に必要な情報を集めよう。
広告の表示について
事実と異なる説明や、根拠もなく他社の商品よりも著しく優良であると誤解を与えるような広告は法律で禁止されています。また、健康食品の広告では、医療品のような効能をうたうことも禁止されています。
トラブル事例
お店で洋服を買い、その後に立ち寄った他のお店で同じものがもっと安く売られていた。さっき買った洋服を返品して買い直したい…
一度成立した契約は、自分の都合で勝手に解消できません。
自分がお店に行って購入したときは、ボタンが取れていたり、傷があるなど、商品に問題があるとき以外は、お店には返品・交換に応じる義務はありません。返品や交換に応じてくれる場合もありますが、あくまでもそれは、そのお店のサービスです。
次のうち、契約はどれでしょう?
- ①コンビニでお菓子を買う
- ②自動販売機でジュースを買う
- ③電車に乗る
- ④美容院で髪を切る
- ⑤電話で料理の出前を注文する
- ⑥インターネット通販で服を買う
- ⑦音楽配信サービスを利用する
- ⑧ゲームアプリでアイテムに課金する
- ⑨チケットを買って遊園地で遊ぶ
- ⑩喫茶店でコーヒーを注文する
- ⑪「来月の誕生日にスマートフォンを買ってもらう」と家族と約束する
①~⑩はすべて契約です。(⑪はただの約束)
約束のうち、法律でルールが定められているものが「契約」です。
契約は買い手の「買います(申込み)」と売り手の「売ります(承諾)」という両者の意思が合致した時点で成立するものです。
私たちの毎日の生活の中では、たくさんの契約が成立しています。